観測施設情報

水野研では、北海道陸別町、南極昭和基地、アタカマ高地(チリ)、リオ・ガジェゴス(アルゼンチン)、トロムソ(ノルウェー)にミリ波大気分光観測装置を設置し、成層圏・中間圏のオゾンや窒素酸化物、オゾン層破壊物質等の大気微量分子の定常観測を行っています。

リオ・ガジェゴス(Rio Gallegos, Argentina)

 

図 リオ・ガジェゴスに設置されたミリ波大気観測用コンテナ

 南米大陸の南端部は、南極オゾンホールの勢力圏内にしばしば入り込むため、住民にとってオゾンホールは南極の特殊事情ではなく、日常の生活にも密接に関わる環境問題となっています。私たちは、冬期南極域の成層圏で発生する南極オゾンホールの発達・消滅期のメカニズムの詳細を明らかにし、その影響を評価することで、全球的なオゾンの長期トレンドの精確な理解と将来予測を目指しています。
 リオ・ガジェゴスのミリ波観測装置は、2010年9月にアルゼンチン共和国レーザー応用技術センター (CEILAP) と共同で、南米最南端に近い南部パタゴニア大気観測所に設置され、2011年より110 GHz帯のオゾンの高度分布の連続モニタリング観測を行なっています。
 なお本研究計画は、JST-JICAの地球規模課題対応国際科学技術協力事業 (SATREPS) の一つ「南米における大気環境リスク管理システムの開発」プロジェクトとして採択されたもので、国立環境研究所のライダー観測グループとともにアルゼンチンおよびチリとの共同研究となっています。

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